「 音楽の哲学・音楽美学 」一覧

近世の音楽思想 (4) 模倣から表現へ

前回までで、フィレンツェ・カメラータからメルセンヌ、デカルト、ライプニッツに至る近世の音楽思想を探求してきました。今回の章では、18世紀を通じて模倣から表現へと移行する音楽思想の発展に焦点を当てます。

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近世の音楽思想(3)メルセンヌ、デカルト、ライプニッツ

前回の記事までで、ティンクトリスやザルリーノの音楽思想、そしてフィレンツェ・カメラータについて考察しました。今回は、近世音楽思想のさらなる探求として、音楽における感覚と合理性の探求に焦点を当て、メルセンヌ、デカルト、ライプニッツの貢献を詳しく見ていきましょう。参考は Stanford Encyclopedia of Philosophy の「History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800」の項目です。

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近世の音楽思想 (2) フィレンツェ・カメラータの影響

前回の記事で、近世初期の音楽思想として、ティンクトリス Tinctoris やザルリーノ Zarlino の理論を掘り下げました。今回は、その続きとして「メロディと表現」に焦点を当て、特にフィレンツェ・カメラータ The Florentine Carameta の重要性と彼らが音楽に対して持っていた哲学的なアプローチについて詳細に説明します。主な参考先はこれまでと同様、Stanford Encyclopedia of Philosophy の「History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800」の項 です。今回の記事ではでは、メロディがどのように音楽の表現力を高めるのか、そしてそれがなぜ近世の音楽思想において重要なのかを探ります。

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中世の音楽哲学(3)リベラル・アーツの分類

「音楽の哲学史」を掘り下げるこのシリーズの「中世」では、これまでにアウグスティヌスやボエティウスの貢献、そしてキリスト教における音楽思想の基礎を概観してきました。しかし、音楽がどのようにして中世の学問体系の中で位置づけられ、その意義がどのように変化していったのか、という点についてはまだ深掘りしていません。そこで、今回の記事では、「音楽とリベラル・アーツの分類」というテーマを探ります。音楽がリベラル・アーツの一部としてどのように扱われ、その中でどのような役割を果たしたのか、そしてそれがなぜ重要なのかについて、見ていきましょう。

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中世の音楽哲学(2)音楽、哲学、そしてキリスト教

音楽と哲学とは、表面的には異なる分野に思えるかもしれません。しかし、古代から現代に至るまで、これら二つの領域は密接に関連してきました。特にキリスト教の登場は、音楽理解においても転換点をもたらしました。では、「キリスト教思想が中世の音楽哲学にどのような影響を与えたのでしょうか?」この問いを探求することで、音楽の持つ深い意味と、それが人間の精神性とどのように結びついているのかを探ります。

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中世の音楽哲学(1)後期古代から中世における音楽哲学: アウグスティヌスとボエティウス

本サイトではこれまで古代ギリシアの音楽哲学を紹介してきました。

ピタゴラスの宇宙の調和からアリストテレスとプラトンの音楽観まで、音楽が古代ギリシア社会においていかに重要であったかを見てきました。今回は、その旅を続け、後期古代から中世にかけての音楽哲学の発展を探ります。(参考: History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800)

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音楽、感情、および社会: プラトンとアリストテレスの視点

音楽は私たちの日常生活に深く根ざしており、その力は単に耳を楽しませることに留まりません。では、音楽が持つこの力は、どのようにして私たちの感情や社会に影響を及ぼしているのでしょうか?古代ギリシャの哲学者、プラトンとアリストテレスは、音楽が人間の感情を模倣し、その結果として社会にどのような価値をもたらすかについて、深い洞察を提供しています。本記事では、Stanford Encyclopedia of Philosophyの「History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800」を参考に、二人の哲学者がどのように音楽の社会的および個人的価値を理解していたかを解説します。

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音楽と数学、そして哲学の交差点: 古代ギリシアの音楽観

音楽と数学、そしてそれに哲学が絡み合うとどうなるのでしょうか?この質問に対する答えは、古代ギリシャ時代まで遡ります。音楽がただの芸術ではなく、数学や哲学と深い関連性を持っていることは、数千年も前から考えられてきました。この記事では、Stanford Encyclopedia of Philosophyの「History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800」を参考に、音楽、数学、哲学の三つがどのように絡み合っているのかを探ります。

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音楽と宇宙の調和:ピタゴラスとピタゴラス派の哲学

音楽と宇宙の秩序とは、一見すると全く異なる二つの領域です。しかし、古代ギリシャの哲学者、ピタゴラスと彼のフォロワーたちは、これらが密接に関連しているという画期的な考えを提唱しました。この考え方は、西洋の音楽思想において極めて影響力があり、今日に至るまでその響きを残しています。この記事では、Stanford Encyclopedia of Philosophy の項目「History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800」を参考にし、ピタゴラス派の音楽観に焦点を当て、その奥深い哲学と、後世に及ぼした影響について紹介します。

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音楽の哲学史への招待

音楽は、ただ聴くものではなく、考えるものでもあります。この芸術形式は、古代から現代に至るまで、人間の精神と文化に深い影響を与えてきました。しかし、音楽が持つこの深遠な力はどのように理解され、解釈されてきたのでしょうか?このブログ記事では、音楽に対する哲学的考察の豊かな歴史を探ります。特に、Stanford Encyclopedia of Philosophy の項目「History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800」を参考にしながら、音楽の哲学史の概要を紹介します。

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