「 2020年11月 」一覧

Kダブはもともと陰謀論好きだった

Kダブが Black Lives Matter を批判している、という内容の投稿を、reddit で見たんですけど、

おそらくKダブは、BLM = Black Matter Lives 問題で暴力的行為が行われているのが残念だ、と言いたいんでしょう。それはそれで一理あると思うのですが、どうもキナ臭いのが、Kダブがどうも、2020 年のアメリカ大統領選における陰謀論を信じちゃってるかもしれない、てことなんですよね。

私はいま、積極的な Twitter の利用をしていないので、K ダブのツイートを細かに追ってないんですが、磯部涼の言っていることが正しいのであれば、本当に残念ですね。

K ダブの音楽性は本当に素晴らしいし、私自身、音楽制作において K ダブからの影響は大きかったです。特に私のボカロラップ作品は、K ダブなしには成立していませんでした。

K ダブの音楽がいかに素晴らしいかについては、

といった記事を参考にしてほしいし、私が自身の作品においていかにKダブからの影響を受けたかについては、

を聴いてもらえたら明確に分かるんですけど、確かに、K ダブの音楽性は本当に素晴らしいし、今の日本のヒップホップは K ダブ無しには絶対に成立しなかったと確信しているんですけど、一方で、K ダブの歌詞については、ちょっとどうかな〜〜〜、と思うところがあったんですよね。ちょっと陰謀論クサいというか。『凶気の桜』の一連の楽曲とか、宇多丸とコラボした「物騒な発想」とかもそうなんですけど、陰謀論っぽい内容が気になっていたというか。ガッチガチに韻を踏むところなんかは、本当に天才的なんですが。

ちょっとこの K ダブ、陰謀論好きおじさんなんじゃないかな〜〜〜? て思ってたんですけど。

K ダブがそもそも陰謀論好きおじさんなのでは? というのは、この楽曲で

ほのめかしたんですけど、今回の Q ダブさん化で、確信しましたね。

政治的立場とか、そういうのが確固としてあるのではなくて、単に陰謀論っぽいのが好きなだけ。「陰謀論っぽい「真実」」を知ると、右も左もなんもなくて、すぐ飛びついちゃう。だから『凶気の桜』のときには、白人が戦後日本を操ってたと言いつつ、今回は Q ダブさん化してしまう。

そもそも、ガッチガチのミュージシャンに、確固たる政治的な意見を求める方が間違っているんですけどね。ミュージシャンはミュージシャン。音楽のプロであって、政治のプロではない。ミュージシャンが政治的発言をするのは自由。それは、ミュージシャンだってふつうの職業だから、サラリーマンが酒の席で政治談義をするのと同じ。サラリーマンになくてミュージシャンにあるのは、ステージで、ミュージシャンだったら、ステージで政治的発言もできる。けど、私たちが気を付けなければならないのは、ミュージシャンは政治的発言をするのは自由だし、それを作品に反映するのも全然かまわないんだけど、その政治的発言を真に受けてはいけない、ていうことですね。やっぱり、社会、政治についてはね、ミュージシャンじゃなくて、その道のプロの本を読みましょうよ、という話です。

だから、「昔の K ダブならこんなことは言わなかった…」じゃなくて、そもそも K ダブはプロのラッパーで政治家でも社会学者でもないんだから、ずーっと一貫して K ダブの政治・社会的発言はデタラメだ、それは歌詞も含めてそうだ、ていうことですよ。逆に言うと、デタラメなことを言っても、音楽がカッコよければ、それで成立するんですよね。

これ、いつも思うんですけど、不倫ばっかりしているミュージシャンが甘いラブソングを歌ってもそこまで問題にならないのに、政治的にデタラメな発言をしているミュージシャンが「世界を救おう!」て歌ったら顰蹙買うの、なんなんですかね?

音楽がカッコ良かったら、発言内容とか、歌詞の思想的側面とか、問題にならないですよ。大袈裟なことを言ったら、ワーグナーがそうですよね?

ただ、本当に残念なのは、K ダブが全然、新曲を出さない、ていうところなんですよね。客演はしているみたいなんですけど。今回の件についてもね、一発バーッンとね、新曲を出してくれたら、多くのヒップホップファンは、それで黙ると思うんですよ。Uzi の客演の楽曲も聴きましたよ。めっちゃいいじゃなですか。めっちゃカッコいいですよ、K ダブ。Twitter でぐちぐち言ってないで、自分名義の楽曲を出してくださいよ。アルバムを出してくださいよ。

K ダブが嫌いな般若は、K ダブがアルバム出していない間に、何枚も出してますよ。

これに関しては Zeebra も同じで、リスナーとして言いたいこといっぱいあるんですけど、収まりそうにないから、いったん、置いておくとして。

Zeebra の不倫を始め、一昔前のラッパーの底浅さが明るみになったり、KOHH の引退もあったし、2020 年は、日本のヒップホップにおいて、1 つの節目になったかもしれないですね。

KOHH はね、K ダブの影響を受けてますよ。YouTube のインタビューなんかを観なくても、

楽曲を聴けば分かりますよ。それで今、KOHH の影響を受けたラッパーが雨後の竹の子状態ですよね。K ダブの影響はやっぱりデカいんですよ。

だから本当に残念でならない。K ダブ、今回の Q ダブ化を訂正する必要はないんだけど、ちゃんと新曲を出してほしいし、新曲が出たらみんな、納得するはず。歌詞の内容がデタラメでも。Zeebra も不倫謝罪フリースタイルをするべきなんだよね。それはいいとして。

そこをできるか。50 歳を過ぎて、世間からディスられたとき、ちゃんと楽曲でレスポンスできるか。ここをクリアできたら、日本にヒップホップがもっとちゃんと定着すると思うんですよ。

新世代にも期待しています。

同時に、日本人が 50 歳、60 歳になったとき、どういったラップをするのか。

聴かせてくださいよ、俺らに。


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