バリトン歌手、合唱指揮者、ヴォイストレーナーで宇都宮大学名誉教授である石野 健二による、人体の構造に基づいた発声のメカニズムを解説する『歌と身体のメカニズム: 自然で美しい声を求めて』が、アルテス・パブリッシングから 8 月 27 日に出版予定。
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音楽への人文的アプローチにコンパクトな良書: 椎名亮輔 (編)『音楽を考える人のための基本文献 34』
音楽関連の書籍を専門的に扱う出版社, アルテス・パブリッシングから, 『音楽を考える人のための基本文献 34』っていうけっこう気になるタイトルの新刊書が発売されました (タイトルが本サイトのサブタイトルと被ってるんですけどねぇ… こっちがパクってるみたいな感じになるんですけどねぇ… (笑)). 編著者は『音楽的時間の変容』(現代思潮新社),『狂気の西洋音楽史』などの著書のある音楽学者の椎名亮輔 (同志社女子大学). 続きを読む
[音楽書 近刊] クレオール・パオラッチ『ダンスと音楽: 躍動のヨーロッパ音楽文化史』
アルテスパブリッシングから, ヨーロッパの舞踊曲をテーマにした音楽書 (翻訳書)『ダンスと音楽: 躍動のヨーロッパ音楽文化史』が 4 月 26 日に発売予定. 著者は, 歴史学者・音楽学者のクレオール・パオラッチ. 続きを読む
ジャズ史を聴くために読んだ 13 冊: 音楽の良さをなんとなくわかるために
先日, 「「音楽の良さ」は分からないけど, 誤魔化して納得する方法はある」という記事を投稿しました
だらだらと書きましたが, めちゃくちゃ凝縮して言うと, 音楽の良さをなんーとなく知るためには, 音楽史を順番に聴けばいいよ. いまはインターネットが発達してるから, 定額ストリーミングサービスで, 音楽史の本に載ってる名前を検索して 1 ページ目から聴けばいいよ. どのジャンルの音楽史を聴くかは, なんでもいいけど, クラシックがオススメだよ, ていうところです. 続きを読む
雑誌『アルテス Vol.01』(アルテスパブリッシング 2011)
誤解を恐れずに言えば、「初めてロッキングオンジャパンを読んだ中2以来の興奮」を、音楽誌において覚えた。
テーマが「3.11と音楽」、ということで、最初からガリガリ読んでいくと、そのほとんどが音楽〈そのもの〉(この点に関しては、私は ” musicking ” について、今一度考えてみなければならぬ)と関係のないように思えた。 続きを読む
高橋悠治「震災によって何が変わるんですか」
「そりゃだって、地震が起こっても津波が起こっても、芸術が変わったというためしはないですよ。津波でいえば、スマトラ島の大津波があったでしょ。あれでなにかありました? 新しい芸術、ないでしょ。それはありえることではないんですよ。ポルトガルで一八世紀に大地震があった。ヴォルテールが書いているのは、いかに悲惨だったかということで、それと思想はなにも関係がない。それはレポートなんです。だから、ここでみんながそのことを問題にしても、現実に震災にあった人は誰も救われない。それは政治の問題なんですけど、いかにみんなががんばっていたかということを強調するだけ。そういうことで新しいものが生まれようがない。そういうことを言えば、メディアでバッシングされる。そういう国が日本なんですよ。だから新しいことはここでは起こらない。ただ、みんながそれについてひとこと言って、原稿料をもらうということです」(高橋悠治「問いかけながら道をいく ——— 今までの音楽は変わる時期にきている」(2011)『アルテス Vol.01』p. 112)
3.11 以降の芸術の在り方
「エンタテインメントのあいだに違いがあるとすれば、エンタテインメントはやっぱりいま生きている、目の前にいる人に対して基本的にはやるものなんですよね。芸術というものにはやっぱり、死者、そして未来の、まだ見えない人のことが計算に入っているというか、視野に入っているか、そこの違いなんだと最近思うんです」(岡田暁生・三輪眞弘・吉岡洋(2011)「3. 11 芸術の運命」『アルテス Vol.01』p. 64)
岡田暁生・三輪眞弘・吉岡洋による討論内での、三輪眞弘の発言。三輪眞弘によれば、芸術は目の前にいない誰か(何か?)に向けられてこそ、芸術として認められる。 続きを読む
片山杜秀「3. 11 と 12. 8」
「まずは佐々木信綱作詞、帝国海軍軍隊作曲・編曲による〈ハワイ開戦〉を」(片山杜秀 (2011)「3. 11 と 12. 8」(『アルテス vol. 01』) p. 11) 続きを読む