一時期に比べ話題が少なくなっていた、風営法とクラブ関連ですが、9月、10月にかけてまた動きがあったようです。
動きがあったとは言え、風営法を改正しよう! といった、前向きな話題ではなく、後ろ向きな話題。東京のクラブへの、摘発・立ち入りが本格化しそうだ、とのこと。
なぜ、クラブが摘発されるのか
そもそも何故、クラブが摘発されるのか、というのは、本サイトの
を読んでいただきたいのですが、要するに、
- 「踊る」目的のクラブを営業するためには、許可が必要
- しかし「許可」を得ると、深夜1時以降は営業できない
- 多くのクラブは、オールナイト営業をするために許可を得ていない
- というか許可をとるための設備(床面積など)が整っていない
- あくまで「客が勝手に踊った」ということにしておいて、飲食店として営業している
- この「客が勝手に踊った」というのが、今、警察に通用しなくなってきている
ということです。
中学校でのダンス必修化との関連
では何故、今、摘発の対象になっているのか。これについても以前のエントリーでも取り上げましたが、
先ずは、「ダンスが中学校で必修化されたこと」というのがあるそうです。ホントかどうか知りませんが(笑)。
えー、今年の4月から、中学校の体育で、ダンスを必ず授業に取入れなければならなくなったのですが、そのなかにヒップホップ・ダンスがあります。ヒップホップ・ダンスを学校で教わった中学生が夜な夜なクラブに遊びにいくことになったら、「学校で何を教えとるんじゃ、コラ!」ということになってしまいます。だから潰ス! みたいな。ざっくりいうと、こんな感じです。
そもそもヒップホップを学校で教えるな、というか、学校で教わったヒップホップなんてヒップホップじゃないよ(笑)、と言いたいところですが、コレ以外にも、理由があるみたいです。
暴力事件、脱税容疑
昨日(10/3)週プレ News に載っていました、
という記事から引用しましょう。
「実は前出の元『FLOWER』は、9月2日未明、男性が目出し帽をかぶった10人の男に金属バットで撲殺される事件が発生した店舗。そして『alife』に至っては、実質経営者が、約3,900万円の脱税容疑で東京国税局から東京地検に告発されていたことが判明している。クラブ摘発の“本当の狙い”が、深夜のダンス規制ではなく、こうした一部のクラブを舞台にした金の流れや暴力事件にあるという推測もできる。」
と、いきなり物騒な話になってきましたが(笑)、風営法を改正しよう! という動きもあるなか、
クラブ擁護側にとっては、非常に残念なニュースでしょう。こういう「クラブ = ワルそうなヤツは大体友だち」という構図のなくならない限り、風営法改正は非常に難しいのではないでしょうか。
クラブとは別の仕方で
ただ、「ワルそうなヤツは大体友だち」がなくなったクラブというのは、それはそれで面白くありません。というのも「ワルそうなヤツ」はクラブにとって必要な文化だと思うからです。
ワタシとしては、法律とかケーサツとかで身動きが取り難くなった「クラブ」というのは、もう古い音楽興行の在り方なのではないか、と最近思うようになりました。個人的には、クラブの雰囲気というのは大好きなんですけれども、クラブではない別の仕方で、今までのクラブミュージックを表現できるような場が、今後必要なのではないか、と思います。
なお、本サイトの風営法関連エントリーはこちら。