「 2012年08月 」一覧

水上の古楽まつり

8月19日に、Kaor さん主催の「水上の古楽まつり」に参加してきました。

古楽とは、バッハ以前の西洋音楽のことです。バロックやルネサンス、中世の西洋音楽が、ひとまとめに「古楽」と呼ばれています。

要するに、いわゆる、ハイドンやモーツァルト、ベートーヴェンといった「古典派」より前の西洋音楽、ということですね(と、軽く言ってしまうと専門的な方々からかなり細かいツッコミが入りそうですが(笑、大雑把に言ってしまうとそういうことです)

ちなみに、本サイトでも以前、古楽をテーマに少し記事を書いていました。

古楽については、

の2冊が入門書的かつ詳しいです。

そんな古楽を、「船の上で」楽しむという主旨の下、開催された「水上の古楽まつり」。

ワタシは昨年の夏くらいから、「古楽」という音楽を知り、たまーに聴くくらいの言わば「ニワカ」なんですが。参加者にはライトな古楽ファンから、ガチの専門家までいらっしゃって、相当楽しかったです。なかにはバロックやルネサンスのコスプレをされている方もいらっしゃいました。うん、哲学もそうなんですけど、やっぱ日本人が西洋文化を理解するためには最終的にはコスプレの境地に辿り着かなければならないのですね!

船のルートは、当初の予定では、「隅田川を下りながら」スカイツリーを眺めるコースだったようですが、潮位の影響で東京湾クルージングに。なんと(スカイツリーの影に隠れてちょっと話題性の薄い(笑 )ゲートブリッジの下をくぐる! というですね、いやー、コレはかなり興奮しましたね。やっぱトーキョーの夜景は船上から見ないとね!

などと書いていると、コスプレやらゲートブリッジやら「古楽はドコいったんだよ!?」というツッコミを受けそうですが、何とですね、当日は古楽の楽器を持っていらっしゃる専門家もいらっしゃいまして。というか、アカデミックに古楽を研究されていらっしゃる方々はほとんど、自前の楽器をお持ちになっていたようです。

それで、モーツァルトのクラヴィーコードを聴きながら、東京湾の夜景を眺める、ていう。かなーり貴重な(笑 体験をしました。

クラヴィーコードは非常に繊細な楽器のようで、湿気に弱いらしく、潮に当たるなんてもっての他らしいのですが、お持ちになっていた方が「どうしても外で弾きたい!」ということで、デッキで演奏していらっしゃいました。楽器生命に関わるですね、非常にスリリングで、言わば極限状態のなかの演奏だったのですよ、コレが(笑 エクストリーム古楽ですね、エクストリーム・モーツァルトでも良いですよ!

あ、ワタシも少しクラヴィーコードを触りました。これも貴重な体験!

クラヴィーコードなんですが、というか、古楽の楽器全般に言えることなのかもしれませんが、音が小さい。ということで、船のデッキで演奏してもほっとんど風と波とエンジン音で聴けなかったんですけど(笑、だからこそ一生懸命、音色に耳を傾けなければいけなかった、っていう。あれほど真剣に演奏を聴こうとしたのは、最近ではなかったかもしれません。

そして、当然と言えば当然で、電気を使わない。もうですね、聴き終わった後に、電気使わないんだったら、節電のために世の中の楽器全てを古楽器にすれば良いんじゃないかな! っていう。ロックとかそーいうので脱原発を盛り上げるより、古楽器で脱原発を主張した方がよっぽど説得力あるんじゃないかな! なんていう。そーいうことを考えさせられたりもしました。

こんなふうに、ワタシのようなニワカから、ガチの専門家が一堂に会して、音楽を楽しむ、っていうイベントが、あらゆるジャンルの音楽でもっと広がればなあ、って思います。

こんなふうに、ワタシのようなニワカから、ガチの専門家が一堂に会して、音楽を楽しむ、っていうイベントが、あらゆるジャンルの音楽でもっと広がればなあ、って思います。なお、当日の様子は、Togetter にもまとめられています。

 



ギリシア悲劇とピュタゴラス派について

最近、復習を兼ねて西洋音楽史関連の書籍を読み直しています。

今読んでいるのはコレ。



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坂本龍一「何と言われようと、『電気より命が尊い』という考えに変わりはない」

8月に入り、いよいよ夏本番、海か、山か、プールか? いや、先ずは本屋・・・(スチャダラパー)と言いたいところですが、昨年ほどではないにしろ、東日本大震災による原発問題の影響で「節電」が叫ばれ、なかなか「涼しい」と感じられる屋内もなく、マジで暑くてどうしよう・・・、と活動が鈍くなってしまいます。

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