私たちが普段耳にする音楽や、日常の中で触れる科学的な現象は、遠くかけ離れた世界にあるように感じるかもしれません。しかし、もし私たちの周囲に存在する物理現象が音楽として表現できるとしたらどうでしょうか?例えば、アインシュタインが1916年に予言した重力波のような現象を音に変換できるとしたら、それはどのような音になるのでしょうか?
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音楽と生物学の境界を超えて: 動物との音楽的対話
音楽は人間だけのためのものなのでしょうか?私たちは音楽を作り、演奏し、聴くことで感動や喜びを感じますが、他の生き物たちも同じように「音楽」を感じ取ることができるのでしょうか?近年、音楽と動物との関係を探る研究が注目されており、特に「動物と人間が共に音楽を奏でる」ことに挑戦している一人の音楽家、デイヴィッド・ロスネバーグ(David Rothenberg)に注目が集まっています。彼の活動は、動物の音やリズムを取り入れて、音楽的な対話を生み出そうとするユニークな試みです。
続きを読む音楽を聴きながら勉強 / 仕事は実際のところどうなのか?
仕事や勉強をしているときに音楽を流すことがあるでしょうか? その音楽があなたのパフォーマンスにどのような影響を与えているのか、気になったことはありませんか? 音楽が認知タスクのパフォーマンスにどのような影響を与えるかについては、これまで多くの研究が行われてきましたが、その結果は一様ではありません。今回は、Lena Maria Hofbauer らによる「Background music varying in tempo and emotional valence differentially affects cognitive task performance: experimental within-participant comparison」(日本語タイトル: 「背景音楽のテンポと感情価が認知タスクのパフォーマンスに与える影響」)という論文に基づき、このテーマについて詳しく解説していきます。
続きを読む音楽の多様性を深掘りするマルチモーダル音楽データセットの探究
音楽は、単に耳で聞くこと以上の深い体験を提供します。視覚、感覚、そしてその瞬間の心情まで、音楽体験は多様な要素によって形成されます。音楽のこのような複層的な側面をどのようにしてデータ化し、分析、そして新たな体験を創造することができるのでしょうか。
続きを読む秀和システムから音楽の科学の入門書: 岩宮眞一郎『図解入門 音楽の仕組みと科学』
コンピュータ・ビジネス書を中心に出版している秀和システムから、音楽の科学についての入門書『図解入門 音楽の仕組みと科学』が登場。著者は日本大学・芸術学部・音楽学科・特任教授 (九州大学・名誉教授) で工学博士の長年、聴能形成・サイン音・音の主観評価(音色、音質)・音と映像の相互作用・サウンドスケープなどを研究してきた岩宮眞一郎。1,700 円で 9 月 30 日に発売予定。
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