音楽が特定の国や文化に根ざしていると考えられる一方で、人や物、概念の移動によってその音楽がどのように影響を受けるかという視点は、従来の音楽学や民族音楽学においてはあまり注目されてきませんでした。しかし、近年の研究では、音楽の移動性(モビリティ)とその国際的な交流が音楽文化にどのような変革をもたらすかが重要視されています。本記事では、マイケル・ホールデン、ピーター・エイディ、ベス・スナイダー、ノーベルト・メイン、ニルス・グロシュによる論文「Mapping Musical Mobilities: Challenging Musical Nationalism through Mobility and Migration」(2024) を紹介し、音楽のモビリティとナショナリズムの関係について詳しく解説します。
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民族音楽学と哲学
民族音楽学は音楽と人間社会や文化との関係を探求する学問分野で、音楽がどのように人々の生活に意味を持つのかを考察します。この記事では、民族音楽学の歴史、現代の議論、新しい理論的方向性について詳述されている『The Oxford Handbook of Western Music and Philosophy』の第 4 章「Ethnomusicology and Philosophy」を参考に、民族音楽学の魅力とその哲学的背景をお伝えします。
続きを読む音楽「の」哲学 / 音楽「と」哲学 (『The Oxford Handbook of Western Music and Philosophy』読書ノート (1)「序論」)
この記事は『The Oxford Handbook of Western Music and Philosophy』「序論」の読書ノートです。
『The Oxford Handbook of Western Music and Philosophy』の序論では、音楽と哲学の関係性を探ることがこの書籍の主な目的であることが強調されています。
続きを読む増野 亜子 ( 編 ) 徳丸 吉彦 ( 監 )『民族音楽学12の視点』
「声」に焦点をあてた比較音楽学書『声の世界を旅する』が好評だった増野亜子 (東京芸術大学 他 ) 編集した( 監修は『音楽とは何か:理論と現場の間から』( 岩波書店, 2008 ) の徳丸 吉彦 ) , 新しい民族音楽の入門書, 『民族音楽学12の視点』が 3 月に発売予定. 音楽之友社から.
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