音楽の中で、リズムやテンポが一律であると感じたことはありますか?あるいは、演奏によって音楽がどのように「生き生き」と変わるのか、不思議に思ったことはありませんか?実は、その微妙な違いには「アゴーギク」という音楽理論が関わっています。
続きを読む「 Wolfgang Amadeus Mozart 」一覧
リズムを哲学する: 古代ギリシアから現代ポピュラー音楽まで
音楽の世界において、リズムほど私たちの感覚に直接訴えかける要素はほとんどありません。リズムは私たちの日常生活に深く根ざしており、心拍、呼吸、歩行といった生理的なリズムから、社会的なスケジュール、自然界のサイクルに至るまで、あらゆるところでその存在が感じられます。では、音楽におけるリズムとは具体的に何を指すのでしょうか?また、それはどのようにして音楽の中で機能しているのでしょうか?
続きを読む音楽的耳と内的聴覚: 音楽表現の核心に迫る
音楽を聴く際に、私たちは何を感じ、どのように理解しているのでしょうか?音楽的才能とは、生まれつきのものなのでしょうか。それとも訓練によって培われるものなのでしょうか?今回のブログでは、J. Rimas ・J. Rimas Jr「The Search for Abilities and Characteristics Which Produce Expression of Quality」(2024) を基に、音楽表現を生み出す能力と特性について掘り下げていきます。
続きを読む音楽人類学で読み解く西洋音楽の「ローカル」な特性
西洋音楽史における作曲家たちの生涯や作品分析は、多くの学術書で綿密に掘り下げられています。しかし、これらの音楽が生まれた文化的・社会的な背景については、従来の音楽史研究ではあまり深く触れられてこなかった部分があります。この点において、音楽人類学は新たな視点を提供します。音楽人類学は、音楽を単なる芸術の形式としてではなく、それが生まれ育った文化の一部として捉えることを促します。では、このアプローチは具体的にどのような洞察をもたらすのでしょうか? 吉岡政憲 「音楽史・音楽学・人類学: 西洋音楽史研究としての音楽人類学」(2024) を参考にこの点について検討します。
続きを読む哲学系の事典で「音楽」はどう論じられているのか?: 『哲学事典』(平凡社)「音楽芸術論」のノート
音楽は哲学的にどう議論されているのか、あるいは議論されてきたのか。その大枠を捉えるために最も有効な手段のうちの1つが、「事典を調べる」でしょう。ということで、様々な哲学・思想系の事典で音楽に関する項目をノートをつくってみることにしました。調べてみるとけっこうでてくるものですね。事典ということで、1つ1つの項目のボリュームが大きいので、内容をかいつまんでの紹介になります。 続きを読む
古典派の音楽(10)まとめ
西洋音楽史、特に古典派についてのまとめです。目次として使用していただければと思います。
古典派の音楽(6)モーツァルト: 声楽曲
西洋音楽史、古典派の6回目です。全体の目次はコチラ。
古典派とは、ハイドン Franz Joseph Haydn 、モーツァルト Wolfgang Amadeus Mozart 、ベートーヴェン Ludwig van Beethoven の3人を指し、より厳密には彼らの活躍した時期でも1780年〜1820年を指します。前回は、この3人のうちモーツァルト、特に彼の生涯について取り上げました。