2026年4月、米iTunesチャートの1位に見慣れないアーティスト名が躍り出ました。IngaRose、楽曲は「Celebrate Me」。R&B系の女性ボーカルで、聴いた瞬間からどこか引っかかるものがある。なぜか耳に残る。でも、何かがおかしい。
実はこのIngaRose、実在しません。楽曲はAIが生成したものです。
2026年4月、米iTunesチャートの1位に見慣れないアーティスト名が躍り出ました。IngaRose、楽曲は「Celebrate Me」。R&B系の女性ボーカルで、聴いた瞬間からどこか引っかかるものがある。なぜか耳に残る。でも、何かがおかしい。
実はこのIngaRose、実在しません。楽曲はAIが生成したものです。
「AIが作った音楽は本当に”生きている”のか?」
この問いを聞いたことがある方は多いと思います。人工知能(Artificial Intelligence)が生み出す音楽は、人間の魂がこもった芸術と呼べるのか──そんな議論がここ数年、音楽制作や哲学の世界で活発に交わされてきました。ところが、この問いの立て方そのものに根本的な誤りが潜んでいるとしたら?
カイロ(Cairo)在住の独立研究者ジアド・サラー(Ziad Salah)が2026年2月に発表した論文「How Non-Living Intelligence Brings Life to Music: A Philosophical, Cognitive, and Structural Analysis of AI-Created Sound」(邦訳:非生命的知性が音楽に命を吹き込む方法──AI創成音響の哲学的・認知的・構造的分析)は、まさにその問いの立て方を根底から刷新する野心的な理論を提示しています。
本論文が提唱するのが「委譲された生命力(Delegated Vitality)」という概念です。これは、音楽における”生きている感”が、演奏者や作曲者ではなく、聴き手の知覚プロセスの中に宿るという考え方を体系化したものです。AIが音楽を生成するとき、それは単なる統計的なパターンの再現ではなく、人間の認知システムを活性化させる構造的な「装置」として機能するのだ、と著者は主張します。
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AIと音楽の融合は、我々の創作活動にどのような可能性をもたらすのか。その中でも「ライブコーディング」という即興性と技術が融合した音楽パフォーマンスの実践において、人間と機械の役割はどのように変化しつつあるのだろうか。
Anna Xambó & Gerard Roma「Human–machine agencies in live coding for music performance」(2024)によれば、ライブコーディングは、人間と機械が音楽制作の過程で協力し合う一つの舞台を提供する。この研究では、ライブコーディングにおける人間と機械のエージェンシー(主体性)の関係性を掘り下げ、その特性を明らかにしている。
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近年、AI(人工知能)による音楽生成が飛躍的な進化を遂げています。特に、ディープラーニング技術の発展により、AIは膨大な音楽データを学習し、楽曲の作成やアレンジを人間が驚くほど自然な形で行う能力を獲得しています。その結果、「AIが作曲家の仕事を奪うのではないか」という懸念が、音楽業界や社会全体で広がりつつあります。しかし、この懸念がどこまで現実的で、どのような本質的な課題を示しているのかについては、深い議論が求められています。
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デジタル技術が急速に発展する中で、音楽業界は大きな変革を経験しています。特にサブスクのストリーミングサービスの台頭により、音楽の消費方法が根本的に変わりました。しかし、これらのプラットフォームで使用されるAIアルゴリズムが、音楽の消費にどのような影響を与えているのか、そしてそれが公平なものなのかについては、未だ議論が続いています。この問題に対して、Antoine Henryらによる「Impacts of AI on Music Consumption and Fairness」(AIの音楽消費と公平性への影響)(2024)という論文では、アルゴリズムの公平性に焦点を当てて、多角的に分析が行われています。本記事では、この学術論文の内容を詳しく紹介し、AIがどのように音楽消費に影響を与えているかを掘り下げていきます。
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Stability AIは、音楽制作の未来を再定義する最新の進歩、Stable Audio 2.0のリリースを発表しました。この革新的なモデルは、自然言語のプロンプトから高品質の完全なトラックを生成できることで注目を集めています。最大3分間の持続時間で44.1kHzステレオの音楽を作成する能力を持ち、音楽制作のプロセスを根本から変えることを目指しています。
続きを読む今週の話題としては, テクニクスの SL-1200 の復「活」モデル 33 マン円と, Moog のヴィンテージシンセ復「刻」アプリ 30 $ と, ていう. なかなか機材の値段, という観点から, 音楽に関係する産業がこれからどうなっていくのか. いや, そんな大それた話ではないですね. まあその, DJ, ターンテーブルを操るという演奏行為を, 昔ながらに取り組もうとすると, ターンテーブル 1 台買うのにちょっといいギター 1 本買うくらいはカネかかるようになった, と. これはけっこう, DJ という音楽行為が値段的に価値がかなり上がってきた, そういうことなのかもしれません. 続きを読む