バロック音楽(9)器楽

西洋音楽史、バロックの9回目です。今回から、バロック期の器楽を取り上げていきます

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1.バロック器楽のジャンル

ルネサンス期までは、音楽は声楽を中心に発展してきました。

バロック期になると、器楽は、

  • ソナタ sonata
  • コンチェルト concerto
  • 組曲
  • フーガ

など、独自のジャンルを生み出すようになります。

※組曲: suite の日本語訳。いくつかの楽曲を連続して演奏するように組み合わせ並べたもの

また、声楽と器楽の総合された楽曲(オペラ Opera、カンタータ cantata、オラトリオ oratorioなど)においても、器楽は多様な役割を果たすようになりました。

通奏低音 Basso continuo は、ほとんどすべての器楽曲や器楽伴奏で使用されました。

2.通奏低音

2-1 演奏方法

通奏低音とは、バロック期に広く普及した伴奏の形態です。

通奏低音パートには、バス旋律と和音を示す数字や記号が記され、チェンバロやオルガン、テオルボなどの和音楽器の奏者は、その数字記号に従いながら即興的に上声の和音を補充し、バス旋律を演奏しました。

さらにガンバやチェロなどの低音の旋律楽器がバス旋律を重ねて演奏する場合もありました。

※ガンバ: ヴィオラ・ダ・ガンバ Viola da gamba。16〜18世紀にヨーロッパで用いられた擦弦楽器で、「脚のヴィオラ」の意味。楽器を脚で支えることに名前の由来があります。この場合の「ヴィオラ」は擦弦楽器の全体の呼び名のことです。なお、これに対して「ヴィオラ・ダ・ブラッチョ(=腕のヴィオラ)」と呼ばれたのがヴァイオリン属です。

2-2 各声部の役割

ルネサンス期の多声音楽が、全声部の均質性を理想としているのに対し、通奏低音を含む音楽は、各声部の役割分担を前提としています。

最上声はメロディーであり、バスはこメロディーを支えて和音を決定し、内声は響きの為の充填声部となりました。

つまり、通奏低音の出現は、中世からルネサンス期までの音楽を支配していた教会旋法から、長調・短調の和声的な世界へ音楽が移り変わってきたことを示していると言えるでしょう。

【参考文献】

  • 片桐功 他『はじめての音楽史 古代ギリシアの音楽から日本の現代音楽まで』
  • 田村和紀夫『アナリーゼで解き明かす 新 名曲が語る音楽史 グレゴリオ聖歌からポピュラー音楽まで』
  • 岡田暁生『西洋音楽史―「クラシック」の黄昏』
  • 山根銀ニ『音楽の歴史』

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