世界最古の楽器?

WIRED JAPAN EDITION に、「世界最古の楽器? 4万年前の骨フルート」(2012年5月31日)という記事が載っていました。

記事によると、マンモスの骨を材料にして製作されたフルートがドイツの洞窟で発見され、その製作年代が約4万年前とのこと!


常日日頃から「「音楽とは何か」を問うに当たり、音楽起源論は有効ではない」「文化人類学的・考古学的方法は「音楽とは何か」を 問うにための有効な手段ではない」と、エラソーに言っているわたしですが。

では文化人類学的あるいは考古学的方法が全くダメなのかというと、そうでもなくてですね。

多分に印象だけの話になってしまって申し訳ないのですが、いやー、4万年も前から楽器が製作されている、だなんて、何だか人間と音楽って切っても切り離せない関係にあるのだなあ、と、何となく感慨深くなってしまうわけです。こういう記事を読むと。

と同時に、例えば未だに音楽起源についての文章でよく引用される、クルト・ザックス Curt Sachs 『音楽の起源』には、「音楽は「歌」から始まった」なんていう記述があるらしいんですが、んー、どうもそうとも言い切れないのではないか、という意見を強めることができたりして。

そもそも、当然のことながら、「起源論」を証拠づけるのに「歌」は原理的に難しいのではないでしょうか。楽譜や録音に残されていない限り、「歌」は証拠として残されないですし。となると、「起源論」は必然的に「楽器」に収斂するしかない。

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4 万年前に製作されたフルートの音色

それで、WIRED の記事には、その4万年前に製作されたフルートを再現した楽器での演奏があるのですが・・・、

何と言いますか、平均律が確立する以前の、素朴な音律が聴こえてきて、とても新鮮です。

ただまあ、いやー、演奏されている楽曲がどれも現代的で(笑)、といっても古典派以降の楽曲が中心なので、ここ200年くらいの楽曲が演奏されているので、何が現代やねんという話ですが(笑) それはだって、4万年前に比べたら200年なんて現代のうちでしょう? ということでなかなか当時の雰囲気は掴めないのですが、当たり前ですけれども。

参考ページ

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