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前回の記事で、近世初期の音楽思想として、ティンクトリス Tinctoris やザルリーノ Zarlino の理論を掘り下げました。今回は、その続きとして「メロディと表現」に焦点を当て、特にフィレンツェ・カメラータ The Florentine Carameta の重要性と彼らが音楽に対して持っていた哲学的なアプローチについて詳細に説明します。主な参考先はこれまでと同様、Stanford Encyclopedia of Philosophy の「History of Western Philosophy of Music: Antiquity to 1800」の項 です。今回の記事ではでは、メロディがどのように音楽の表現力を高めるのか、そしてそれがなぜ近世の音楽思想において重要なのかを探ります。
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