本ブログの「音楽の哲学史」シリーズでは、これまでにデカルトやライプニッツ、ルソー、カントといった近世の思想家たちが音楽に対してどのような観点を持っていたかを見てきました。それらは、形式と感情の間で音楽美学を展開する試みとして重要です。しかし、歴史は流れ、近代とみなされる時代に入ると音楽思想において一つの大きな転換期を迎えます。この記事では、「近代の音楽思想」として、ロマン主義の音楽美学の台頭とその影響に焦点を当て、「ロマン主義の音楽美学とは何か?」「それが音楽にどのような影響をもたらしたのか?」について、具体的に解説していきます。参考は Stanford Encyclopedia of Philosophy の「History of Western Philosophy of Music: since 1800」 の項目です。
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1998年の名著が待望の文庫化: 門馬直美『ベートーヴェン 巨匠への道』
『西洋音楽史概説』(春秋社)、『管弦楽・協奏曲名曲名盤100』(音楽之友社) などの著書をもつ故・門馬直美 (1924 〜 2001) によって 1998 年に春秋社から出版した『ザ・ベートーヴェン』が、『ベートーヴェン 巨匠への道』として講談社学術文庫で文庫化。
続きを読むヴィンテージ機材復刻格安アプリか, 高額フィジカル機材か… 音楽テクノロジーの未来は悩ましい! 週の音楽オススメ & 注目記事まとめ ( 5 月 1 日 – 5 月 7 日 )
今週の話題としては, テクニクスの SL-1200 の復「活」モデル 33 マン円と, Moog のヴィンテージシンセ復「刻」アプリ 30 $ と, ていう. なかなか機材の値段, という観点から, 音楽に関係する産業がこれからどうなっていくのか. いや, そんな大それた話ではないですね. まあその, DJ, ターンテーブルを操るという演奏行為を, 昔ながらに取り組もうとすると, ターンテーブル 1 台買うのにちょっといいギター 1 本買うくらいはカネかかるようになった, と. これはけっこう, DJ という音楽行為が値段的に価値がかなり上がってきた, そういうことなのかもしれません. 続きを読む
リズムの定義(2)
田村和紀夫『音楽とは何か ミューズの扉を開く七つの鍵』「第4章 音楽はリズムである」のノートです。この章を通じて、「リズムとは何か」について、あれこれ思い巡らせたいと考えています。以下も参考にしてください。
著者の理想とする音楽というものがあって、各章で事例を挙げながら、それを正当化しているだけなのではないか(もちろん、ほとんどすべての「~とは何...
古典派の音楽(10)まとめ
西洋音楽史、特に古典派についてのまとめです。目次として使用していただければと思います。
今回から古典派の西洋音楽を取り上げます。
さて、前古典派でも少し述べましたが、古典派とは一体、どのような時期を指して古典派と称されるの...
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