日本で初めて Chance The Rapper を体験できた喜び: サマソニ大阪・レポート

みなさんは Chance The Rapper のどういったところが好きですか? 大手レコードレーベルと契約せずにグラミー賞獲得したっていう型破りなサクセスストーリー? それともゴスペルやジャズ, ソウルといった伝統的な音楽とジュークをミックスしたヒップホップていう音楽スタイル? あるいは, シリアスな現実を受け入れつつ力強く生きていこうというメッセージ (「力強く」というのはちょっと単純化し過ぎですが) を, キリスト教的な世界観を通じて伝える歌詞に, 感銘を受けたファンもいるかもしれません.

自分としては, 初めて「So Good」を聴いたとき, 2014 年だったか, soundcloud をだらだらと巡回していて偶然耳にしたんですが, その衝撃的なグルーヴ感に打ちのめさました.

Chance を初めて聴いた当時, あまり新しい音楽を追いかけなくなっていたんですが, 「ヒップホップっていまこんなことになってるの!?」て気付かされて, Chance を聴いてから, 再び新しい音楽を聴くようになりました. 自分より年下のミュージシャンが作った音楽を音楽を抵抗なく聴けるようになったのも Chance (と Joey Bada$$ ) がきっかけ. 『Acid Rap』時点で 21 歳ですよ… そんな若い人が出せるグルーヴじゃないですよ… いや, 今思い返せば, 2013 年に 21 歳じゃないと作れない音楽なんですが…

それくらい, 自分の, 音楽との付き合い方を変えてくれたくらい打ちのめされた「So Good」, この楽曲が収録された『Acid Rap』. この作品を初めて聴いて以来, Chance のことを追いかけていました。

追いかけてきた, と言っても, でも, 日本に住んでいる身としては, 全部, 海の向こうの出来事, ネットでの盛り上がりだったんですけどね. Nico Segal『Surf』がリリースされたときくらいから, 「いやこれはもう来日するだろ!」て期待していたんですが, 『Coloring Books』がリリースされ, そしてグラミー賞を獲得しても, 来日する気配はなし. Joey Bada$$ はアルバムリリースしたその年にフジロックに出演したのに, なんでなの!? てずーっと残念に思っていました.

去年, 2017 年, サマソニに出演する, ていう画像がリークされ、「ついに来たか!?!?!??」と喜んでいたんですが, けっきょく公式な出演アナウンスなくぬか喜びに. 「このまま 20 年後くらいに「レジェンドがついに来日!」みたいな感じで来日するまで待たないといけないのかな…」なんて, いや, それだったらお前が海外のフェス行けよ, とツッコミ受けそうなことをうじうじ考えていたんですが…

遂に, 遂にね, 来てくれましたね, 呼んでくれましたね! Chance The Rapper、サマーソニック 2018 に! ありがとうクリマン!

ということで, 観てきました, 聴いてきました! 感じてきました!!! 歌ってきました!!!!! Chance The Rapper, サマソニ大阪なら 1 日目, ということは日本で初めて Chance のステージ! もう感動して泣いちゃって本当に. ただただ最高以外の語彙力を失った音楽オタクになってしまったんですが, その余韻の冷めないうちに, あの歴史的瞬間を言葉で記録しようと, なんとか, 一気に書きました.

例によって拙い文章なので読みにくいですが… Chance The Rapper, 日本初公演のレポートです! それではどうぞ…!

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Chance The Rapper 日本初公演 @サマソニ大阪 レポート

「Mixtape」で始まるのはなんとなく予感してました. 海外の野外フェスの動画でちょっとだけ予習したんで (あんまりフェスの予習とかしたくないんで, 当日の楽しみをとっておきたいから. ほんとにちょっと観ただけですが). はじめて聴いたときは, 『Coloring Book』のなかでも地味な曲だな, ていう印象でしたが, すごくカッコいいライブアレンジになっていて, いやこれ, やっぱ一発目に聴きたいな, て思ってました.

思ってた通りに物事が進むのって, 本当に気持ち良くて, バックバンドのメンバーがステージに揃ったあと ( Nico Segal ももちろん登場!), 海外のフェスと同じように「Mixtape」のイントロが流れた瞬間, そして, 上座から Chance The Rapper が飛び出て来た瞬間, 本当に「ここに来てよかった」てなった. 自分は今, Chance The Rapper を日本で初めて見た音楽ファンの 1 人になっていて, それは, いま世界で最もアツい音楽を日本で初めて目撃していることでもある.

自分は前から 3 列目くらいで, ONE OK  ROCK  終演後, ほぼ 1 時間ずっと立ちっぱなしで待機していました. 正直, かなり疲れてたけど, そんなんも吹き飛びましたね.

ちょっとコールアンドレスポンスが噛み合ってないかな, てところあって, Chance も若干苦笑いな表情を浮かべてたけど, ちょっと目をつむってほしいというか, ここは日本ということで… (この点については後述します…)

1 Verse と 1 Hook 「Mixtape」を披露したところで, 「Blessings」の Jamila の歌声が流れ, 個性的な 4 人のコーラス隊が登場. 会場全体が幸福な大合唱.

あー, これ, ライブの後半にもう 1 回演って絶対泣くやつ, なんて思いながら拍手してたら, 「Angels」のイントロが!

『Coloring Book』を聴き込んでいると, 「Blessings」で落ち着かせておいて, そこからバラード・ヒップホップの超名曲「Same Drugs」へ続ける, ていう曲順が脳内で完成しているので, いきなりアップテンポなシングル曲がブチ込まれて脳汁ドバドバ. 周りのお客さんみんな横ノリのヴァイブスで揺れまくり. さっきまでみんなワンオクで縦ノリしてたのが嘘みたいに.

『Coloring Books』から 3 曲続いたところで, つづいては『Acid Rap』から 2 曲.「Favorite Song」と「Cocoa Butter Kisses」.『Acid Rap』から演ってくれるかな〜, なんて思ってたけど, 個人的にすごく好きな「Favorite Song」を演ってくれて本当によかった. もちろん HOOK では観客は跳ねまくり (笑)

『Acid Rap』から 2 曲続いて次は何かな〜〜〜? なんてわくわくしていたら, 聴こえて来たのは,「Hallelujah!」と叫ぶ幼女の声. あれ… これ…

もしかして, いや, もしかしなくても… Kanye West「Ultralight Beam」じゃねぇか!!!!!  マジか… いや, マジなんだけど… まさか過ぎた… この瞬間, 今回のステージで最高の瞬間はこの楽曲のときだったんじゃないかと思った (もちろんこの後, 何度もこれを上回る最高の瞬間は訪れる…) まさに「This is God dream」.

またライブアレンジが最高で, ヒップホップのライブのはずなのに, ビート全然うたないまま, ゴスペル調のコーラスでずーっと引っ張って, 後半にドラム入って爆発させる. もうね, 泣きましたね, 正直. いや, この前から泣いてたんですけどね.

そのまま流れるように, 教会風のオルガンの音色が会場を包み込み… 始まったのは, 7 月にリリースされたばかりの新曲 2 曲「65 th & Ingleside」, そして「Work Out」!. これは演ってくれると信じてた! 大阪は世界でもかなり早いうちに聴けたんじゃないんでしょうか.

このまま新曲コーナーが続くのかな〜 なんて思ってたら, まさかの!  Chance がフィーチャリングで登場した「What’s The Hook」!

そしてゲストで Reeseynem が登場! これは全く予想してなかった… だってリリースされたの, サマソニ大阪のステージの前日 (?) とかなんですよ… これはライブだと完全に世界初公開でしょう. すっごい貴重な瞬間に立ち会えたんだけど, さすがに日本で知ってる人あんまりいなかったって (笑)

Reeseynem の新曲を世界でいちはやく聴けた喜びに興奮していたのもつかの間, つづいてスピーカーを揺らしたのは耳馴染みのある腰に来るタイプのベース音… これは… まさか… DJ  Khaled「I’m The One」だあああああっ!

演ってしまうんだな… これ, 夏に聴くの本当に良いんですよね… しかもね, 野外でね, 海沿いでね, そろそろサンセットな時間帯でね, スクリーンにはデカデカとミュージックビデオが映されていてね…, これがね, 2 度目の最高潮ですよね… 最高潮は何度も来たらおかしいんですけどね…

「I’m The One」で興奮し切ったあと,「準備はできてんのか?」って煽りの MC が挟まれた後, Nico の奇抜で, でも人なつっこいトランペットが響く… ここで「All We Got」ですか!!!!! まだ盛り上げる気ですか!!!!! 確かに!!!!! 確かに, ここで「All We Got」が演られることで, この日のここまでのステージで, 音楽こそ自分たちが手にした全てだ分かったし, 手にしたことがしっかり心に刻まれた.

さらにつづいて「No Problem」!

ここからもう 1 回ライブ始める気ですか…! スクリーンには恒例の, 大手レーベルをコキ下ろすにするイラストが次々に映し出される.

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#chancetherapper #beencouragedtour

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これ! これを観に来たの! Nico の演奏もすっごい熱がこもってる. 1 verse 分披露した後, 間髪挟まず「All Night」! 個人的には Knox Fortune に続き本日 2 回目の「All Night」. 「No Problem」で思いっきり横ノリしたあと,「All Night」で跳ねまくり. 本当にライブ後半か…? ていうくらい, まだまだこれからな雰囲気.

なんだけど, やっぱり何事も終わりへ向かっていく. シリアスな夏の名バラード「Summer Friends」が始まると, ああ, この幸福な時間もそろそろエンディングなんだな, と気づかされる. 日本に住んで日本からろくに出たことがない自分たちには, シカゴの夏のことは… 正直言ってわからない. だから, Chance の歌詞がとても文学的に響く. 完全に夕日色に会場が包まれ, Chance がステージの中央にちょこんと座る.

六甲山系へ沈む, 神々しい夕日を指して「見てみなよ, すごいきれいだ」なんて, 「Make Some Noise」くらいの英語しか理解していない日本人にも優しく語りかけ, 美しい時間を演出してくれる.

そして美しいピアノのコードが響く.「Same Drugs」.

会場も今回でいちばんの大合唱. てか皆, この楽曲知ってるんだな, て勝手に思ってると, Chance も驚いてた (笑) 「お前ら曲知ってるじゃん!」みたいなすっごい嬉しそうなリアクション.「よっしゃ!」みたいに手を叩いちゃって.

ごめん, 曲を知らないわけじゃないし, Chance の曲は, あそこにいたみんな本当に大好きなんだよ, だけど, 英語がわからないんだ, みんな. 日本はちょっと変わってて, 母国語で博士論文まで書けてしまうような国だから. Chance にはちょっと (かなり?) 寂しい思いをさせてしまったかもしれない. 多くのラッパーは命を削りながらリリックを書いている. Chance もそんなラッパーの 1 人だ. そういったミュージシャンにとっては, 本当に曲が好き = 歌える, てことなのかもしれない. でも, そうじゃないけど, 本当に好き, ていう音楽の楽しみ方をしている人が, 日本にはいるんだ.

「Same Drugs」後, いったんステージから下がる Chance. しばらく出てこなかったので, あれ? 終わりか? てちょっと思っちゃったんですが, バンドメンバーは下がらないし, って待ってると, 「Are you ready ?」て問いかけながら再登場.「Are you ready?」で終わりに近づいいるのに気づくのはなんだか不思議な気分…  「Blessing (Reprise)」の合唱の洪水に包まれながら, そんなことを考えていた. そして最後の最後まで, 英語の分からない日本人のファンをなんとか盛り上げようとしてくれた Chance .

「ありがとう大阪! また戻って来るよ! シカゴ, イリノイから来ました Chance The Rapper でした! Good NIght!」と挨拶して約 1 時間のステージ終了.

最高でした. 感動しました. 盛り上がりました. いや, 盛り上がってたよ. 冒頭にも書いたんですけど, 自分は前から 3 列目で見られた (本当に幸せだった!) んですけど, 周り, ほとんどみんな歌ってたし, 自分も歌詞を覚えてる楽曲は全部歌って, ライブ・アレンジされた楽曲が何なのか分かる度にデカい声で叫んで, それで歌って, てしてたら, 目の前でずーっと iPhone で動画撮ってた人に「なんだこいつ」みたいな顔で何回も振り返られたんだけど, お前の方が変だろ, てなるくらい盛り上がってた. 隣の白人の女の子は, たぶん中学生くらいだと思うんだけど, 「What’s The Hook」以外は全部歌ってた (笑)

だから, あんまりこういうことは書きたくないんですけど, ライブ終わって最高の気分になってて, ちょっと落ち着いて, みんなの感想を見るために Twitter で検索かけたら, ネガティヴなコメントがけっこうあって, Twitter 見なきゃ良かったんだけど, お前それ後ろでちんたら見てたからだろ, てなりますよね. フェスの在り方とかなんとかたれる暇あったらいちばん前行って, 周りの客が引くくらい盛り上がれ, て思う (ライブの種類にもよりますが). さっきも書いたけど, Chance には少し寂しい思いをさせてしまったかもしれないけど. 会場全体的にはあまり歌えてなくて.

あとは Chance のグッズを買えなかったのが残念ですね! いつも無料で音楽を聴かせてもらえてるんで, Chance には. ようやく, ちゃんと, グッズを購入して応援できる機会ができたな〜〜〜, て期待してたんですが…

とにかく, 最前列付近で見られた, ていうのもあるんだけど, すっごい盛り上がったまま Chance The Rapper の日本初ステージは終了. 個人的に Chance 好きすぎるっていうのもあるんですけど, 今回の Chance の日本公演は, ビートルズの来日に匹敵するくらいの, 日本のポピュラー音楽史に残る事件だったと思う.

ありがとう. また日本に来てくれ. 今度は単独公演で頼む. 全員が Chance The Rapper 好きな空間で聴けたら最高だ. それか Fuji Rock で観てみたい.  あるいは自分が海外へ行きますかね!

Chance The Rapper サマーソニック大阪 ’18 セットリスト

  1. Mixtape
  2. Blessing
  3. Angels
  4. Favorite Songs
  5. Cocoa Butter Kisses
  6. Ultralight Beam
  7. 65th & Ingleside
  8. Work Out
  9. What’s The Hook
  10. I’m The One
  11. All We Got
  12. No Problem
  13. All Night
  14. Summer Friends
  15. Same Drugs
  16. Blessing (Reprise)
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