ヒップホップをより深く理解するための 15 冊

まだあまり知られていない新人ラッパーを見つけるために, 毎日, サウンドクラウドやオーディオマックといったストリーミング・サイトをチェックするのは, ヒップホップ・リスナーの醍醐味です. ロックバンドを始めるためには最初に仲間を探すことから始めなければいけません (し, そこで挫折してしまうことが多々あります) が, ラッパーはフリーのインストをネットからダウンロードし, マイクをパソコンへつなぐだけで始めることができます. 場合によっては iPhone さえ使えれば, 素人であってもネット上にラップを公開することができます. ロックバンドを始めるより, フォークソングを歌うより, ラップは気軽に自分の作品をインターネットで公開できます. ですので, 日夜, 新しいラッパーたちが生まれそして忘れ去られていきます. 

こうしたラッパーたちの流行廃り・栄枯盛衰を追いかけるのももちろん楽しいのでありますが, 一方でヒップホップにはすでに40年以上の歴史があり, 過去のラッパー, 過去の偉大な楽曲を振り返ることも, リスナーとして退屈な作業では決してありません.

過去の偉大なラッパー・楽曲を知るためには, せわしくアップロードされるヒップホップ情報サイトを追いかけるより, 何冊かの書籍をじっくり読む (そしてストリーミング・サイトで紹介されている音楽を聴く) 方が有意義です. ただ, どれを読めばいいのかはけっこう悩みモノ. ですが, 米ヒップホップ専門サイト, HotNewHipHop は, ヒップホップをより深く知るために 15 冊のブックガイドを公開してくれています.

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1. Jay-Z, dream hampton『Decoded』

Jay-Z と dream hampton の共著. 内容は Jay-Z の楽曲について Jay-Z 自身による解説 (特にリリックにおいて) と自叙伝.

2. Dan Charnas『The Big Payback』

ヒップホップ・ビジネスの歴史がテーマ. 300以上の音楽業界関係者へのインタビューを収録.


3. Sacha Jenkins, Elliott Wilson, Jeff Mao ら『Ego Trip’s Book of Rap Lists』

常識にとらわれずに, お手軽に知識を深めることができるヒップホップ辞典. 編纂スタッフ以外に著名なラッパーたちも寄稿.


4. Shea Serrano『The Rap Year Book: The Most Important Rap Song From Every Year Since 1979, Discussed, Debated, and Deconstructed』

1979年から2014年までの最も重要な楽曲を, 1 年 1 曲ずつ選んで紹介. イラストが豊富なほか, 選曲への反論を掲載してるのも◎


5. RZA, Chris Norris『The Wu-Tang Manual』

Wu-Tang Clan の世界観を支える思想と歴史を紹介. 特にアジア文化からの影響について.


6. KRS-One『The Gospel of Hip Hop: First Instrument』

「生き方」としてのヒップホップについての, 哲学的・精神的探求書. 800ページ以上の大著で. 聖書がモデルになっています.

7. Jeff Chang『Can’t Stop, Won’t Stop: A History of the Hip Hop Generation』

ヒップホップ黎明期における当時のアーティストたちの重要な写真を多数収録. またインタビューも掲載.

8. Tricia Rose『The Hip Hop Wars: What We Talk About When We Talk About Hip Hop, and Why It Matters』

ジャンルとしてのラップが, アメリカにおいて人種について議論する最も重要な方法になっていると主張.

9. Paul Edwards『How to Rap: The Art and Science of the Hip-Hop Emcee』

ラップの「ハウトゥー」がテーマ. アート形式としてのラップにおける重要な諸要素が解き明かされています.

10. Adam Bradley, Andrew Lee DuBois『The Anthology of Rap』

リリシズムにフォーカスを当て, 詩という伝統芸術からどのようにラップが生まれたのかを探求しています.

11. DMX, Smokey D. Fontaine『E.A.R.L.: The Autobiography of DMX』

DMX がどのようにして人生の困難に打ち勝ち, 1人のアーティストになっていったかを記録する自叙伝.

12. Steve Stoute, Mim Eichler Rivas『The Tanning of America: How Hip-Hop Created a Culture That Rewrote the Rules of the New Economy』

エンターテイメント・ビジネスで若者の心をつかむためには, ヒップホップについての理解を深めることが必要だと主張.

13. Ben Westhoff『The Dirty South: OutKast, Lil Wayne, Soulja Boy, and the Southern Rappers Who Reinvented Hip-Hop』

サウスはヒップホップにおける重要な位置をどのようにして占めるようになったのか. その歴史.

14. Charlamagne Tha God『Black Privilege: Opportunity Comes to Those Who Create It』

歯に絹着せぬ物言いが評判で, ヒップホップ界の「Howard Stern」と呼ばれている司会者, Charlamagne Tha God による著書.

15. Leon Neyfakh『The Next, Next Level: A Story of Rap, Friendship, And Almost Giving Up』

ラッパー, Juiceboxxx にインスパイアされて書かれた小説. 著者は Juiceboxxx を10代の頃から注目.


多くの本がまだ未邦訳ですが,『The Rap Year Book』や『How to Rap』は日本語でも読めます. たまには, 流行を追いかけるのを一旦止め, DJ  たちが古いレコードをディグるように, 過去のラップに耳を傾けてみてはいかでしょうか.

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