20世紀後半の音楽(10)引用の音楽

西洋音楽史、20世紀後半の10回目です。前回はコチラ

20世紀後半の音楽(9)オペラ劇場破壊論
西洋音楽史、20世紀後半の9回目です。前回はコチラ。 さて今回は、19世紀までにオペラと呼ばれていたジャンルが、第2次世界大戦...
さて今回は、1960年代以降、音楽におけるモダニズム modernism の勢いが弱まり、モダン以降、すなわち、ポストモダニズム Postmodernism の兆候のみられる音楽を取り上げます。

ポスト・モダニズムの音楽の1つに、引用の音楽 Musical quotation があります。引用の音楽はその名の通り、過去の作品を引用し、多元的な音響空間を作り出す技法です。

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1. ベリオ《シンフォニア》

ベリオ Luciano Berio が1960年に完成した《シンフォニア》Sinfonia 第3楽章は、マーラー Gustav Mahler《復活》 Auferstehung 交響曲のスケルツォ Scherzo を土台にし、バッハ Johann Sebastian Bach から現代曲にいたるまでの引用をコラージュした音楽です。この作品は、ポストモダンの音楽の在り方を象徴していると言えるでしょう。

ベリオ《シンフォニア》は、バッハもシュトックハウゼン Karlheinz Stockhausen も歴史的な文脈から切り離され、同列に並べられています。その同時性は、時事的な内容を伺わせるテキストで強調されています。

2.ツィンマーマン

ツィンマーマン Bernd Alois Zimmermann も多元的な創作を試み、大胆なコラージュ技法を用いることで、ポストモダニズムの傾向を示しています。

  • 《ユビュ王の晩餐の音楽》Musique pour les soupers du roi Ubu

またレンツ原作による《兵士たち》Die Soldaten は、表現主義的なオペラを発展的に受け継いだ作品です。この作品は、複数の時空間にまたがるできごとが同時進行する多層的な構造を有しています。

次回は 20 世紀後半のロシアの音楽について取り上げます。

20世紀後半の音楽(11)第2次世界大戦以降のソヴィエト
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【参考文献】


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