Beyoncé の新作のような音楽作品を作れる、日本人アーティストはいるのか

Beyoncé の新作『Cowboy Carter』のような音楽作品を制作できる日本人アーティストはいるのでしょうか。つまり、40歳そこそこで、20年近く第一線で活躍しており、人気もあり、リリースする楽曲がきちんと話題になり、チャートでのアクションも見られるようなアーティストで。

また、次の点が重要なのですが、その音楽に政治や社会的メッセージを込めることができ、それが受け入れられているかどうか。自らの個人的経験をしっかりと社会・歴史と結びつけ、作品へと昇華させることができるアーティストが、日本には存在しているのでしょうか。

Beyoncé は2016年、アルバム『Lemonade』の収録曲でカントリー歌手とのコラボ・ライブを行い、ブーイングを受けたそうです。それは確かに 7 年も前のことですが、その時点で Beyoncé はすでに確固たる地位を築いていました。にもかかわらず、ブーイングされたという事実から、彼女は再び自ら音楽と向き合い、『Renaissance』を経て、最新作に至ったとされています。

このような自らの経験から真剣に向き合い、社会問題を訴える音楽作品をしっかりとヒットさせることができる日本人ミュージシャンはいるでしょうか。

日本にも社会派のシンガーは存在しますが、彼らの作品がちゃんとヒットしていると言えるでしょうか。

40歳そこそこで第一線で活躍しているアーティストと言えば、宇多田ヒカルが思い浮かびますが、彼女の歌詞は自己の内面を深く見つめるものですが、そこから社会的な問題を明確に読み取ることは難しいかもしれません。

しかし、Beyoncé の場合は、彼女がカントリー・アルバムを出すだけで、強い社会的メッセージが感じられることがあります。「BLACKBIRD」を歌うBeyoncé のメッセージ性は、日本の片田舎に住む私にも鮮烈に伝わってきます。

日本でヒットメーカーとしてその作品が政治的に話題になったアーティストとしては、椎名林檎の「NIPPON」やRADWIMPSの「HINOMARU」がありますが、これらは保守的、あるいは復古的な内容で受け取られがちです。ただ、惚れた腫れたしか歌詞のテーマにできないアーティストよりはマシだと私は思います (私は中道左派ですが)。

他にはサザンオールスターズの「ピースとハイライト」などがありますが、それくらいでしょうか。BUMP OF CHICKEN や King Gnu、Ado、Official髭男dism、米津玄師、YOASOBI は社会的メッセージを含む歌を歌っているのでしょうか。私が知らないだけで、実際には含まれている可能性もあります。もしそうであれば、どなたか教えていただきたいです。

日本で社会・政治的な歌が少ないのは、社会が比較的安定しているため、リスナーに訴えかける必要がないという要因もあるでしょう。リスナー自体がそもそも社会問題に興味を持っていないからかもしれません。その背景には、日本の社会の成り立ちなど、歴史的なテーマが関係していると思います(ここでは深く立ち入りませんが)。

また、日本は災害が多く、災害が起きた際にはアーティストがその問題に対して行動を起こすことがありますが、それが主な社会問題との向き合い方となっています。政治や社会構造を問題視するよりも、どのように災害と向き合うかが重要視されているため、社会・政治的な歌が求められにくいのかもしれません。

そうは言っても、今の日本の政治に問題がないわけではなく、社会構造には解決しなければならない課題が多数あります。そのような問題に注目を集めるためには、音楽の力は十分に効果的な平和な武器であると私は思います。まさに、Beyoncé の新譜がそのような役割を果たしているのです。

しかし、日本の現状では、YOASOBI は岸田首相の訪米に同行し、打首獄門同好会は安倍元首相を表敬訪問しました。そこに何か思想があればよいのですが、この点については詳細が不明です。

一方で、BAD HOPなどは自らの経験から日本の貧困と向き合う内容を歌っており、同じような境遇にある人たちに希望を与えています。彼らは「解散」という大きな決断を下してでも、東京ドームでのライブを実現させました。また、地元に音楽スタジオを作るなど、後輩のために積極的に行動を起こしており、その姿勢は非常に尊敬に値します。しかし、歌で「俺たち、昔は貧困だったけど、ヒップホップで成功して今はリッチだ! 俺たちを見てみろよ!」というメッセージから、もう一段階高い視点で社会の問題を提起できるかどうかは、今後の課題です。

K DUB については、社会としっかり向き合ったラップをしていましたが、途中でおかしな方向へ行ってしまいました。

別に、社会的メッセージのない歌が悪いわけではありませんが、ビヨンセの新譜を聴いた後、ふと日本のヒット曲を見直したとき、少し寂しさを感じました。それだけのことです。

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