Mr. Children『Q』 レビュー: さよならジオシティーズ! 過去記事一挙転載(6)

ジオシティーズが… 終わってしまう… このままでは… 高校の頃にしたためていた音楽レビューが消えてしまう… なんとか救出しないと… とあたふたしていたのですが, パソコンを検索したら出てきました! ということで, せっかく発見したので,「さよなら, ジオシティーズ」と題して, 過去に書いた音楽レビューをこのサイトへ転載することにしました. 6 回目は, Mr.Children『Q』レビュー. 文章はほぼそのまま!

ではどうぞ…!

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Mr.Children『Q』

高2の秋、それは僕はそれまでの人生の中で最も暗い気分の時期だった。
今となっては、その理由も忘れてしまったが、僕はいつも死について考えていた。
誤解しないでほしいのは、決して自殺願望があったわけではないということだ。
でも、別に死んだっていいとか、そんなつまらん想いを描いていた。
とにかく、あの頃の僕は半端なく暗く、死に憧れすら抱いていた。
そして、Mr.Childrenの「Q」が出たのも、この時期である。
Mr.Childrenは、それこそ活動休止前は暗いバンドの代名詞だった。
僕もその暗さを拠り所としていたし、それに魅力を感じていた。
活動再開後2枚目のAlである「Q」は、
そんなMr.Childrenを拠り所とする僕に、眩しいほどの光を、何より自由を与えてくれた。

発売前からこのAlの自由性は宣伝されていたが、
僕には音楽が自由である、というイメージが、イマイチ掴めていなかった。だから驚いた。
アルバムの一曲目、『CENTER OF UNIVERSE』の歌い出し、
“今僕を取りまいている世界は これでい素晴らしい”
そのフレーズがメロディーとして鼓膜を震わしたとき、その時点で自由を感じていた。
そこに理屈はない。
Mr.Childrenという音楽の才能が、自由を見せてくれたのだ。
そして僕は、『CENTER OF UNIVERSE』のサビで、笑ってしまった。
スピーカーの前で、1人、高笑いをしていた。
よく考えなくても、それは気持ち悪いことだったが、仕方ない。
嬉しかったのだ。
どんなに日常に閉塞感がつきまとっても、「Q」を聴いている間は自由であれる、
そう思ったのかもしれない。
しかし、そんなものも関係なく、僕はそのとき、やっぱり笑っていた。

今思うと、このアルバムが僕の高2の暗い時期を抜け出すきっかけを作ってくれたのかもしれない。
もし、あの時期にはじめて「深海」を聴いたとしたなら、間違いなく死んでいただろう(笑)。
クライマックスとなる、『Hallelujha』は、本当に名曲だ。
そのゴスペルは、ますっぐな光となって僕の真ん中を射し、
今でも眩しいままである。

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