「DA.YO.NE」現象を振り返る: ヒップホップ・シーンにおける功罪 (1)

スターダストプロモーション発の男子小中学生ラップ・ユニット, MAGiC BOYZ が 8 月 30 日に発売する 1st アルバム『第一次成長期~Baby to Boy~』へ, EAST END × YURI の YURI こと市井由理がゲストで参加していることが分かった, ていうニュースを見まして.

市井由理が参加している「パーリーしようよ」はまだ聴けてないんですけど, これはまた懐かしいな, と思って, もうほんと前聴いたのいつだったっけな? てくらいの何年かぶりに「DA.YO.NE」を聴いてみて,



そういえば「SO.YA.NA」とかあったな, みたいに, なつかしさが手伝ってその辺, ネットサーフで調べて思い出してたんですけど, で, 調べてるうちに気付いたんですけど, これ, かなり, いま振り返るとヒップホップしてたんじゃないか と.



で, でも, 「DA.YO.NE」って, この, 2017 年にどう評価されているかは分からないですけど, 長らくジャパニーズ・ヒップホップ, あるいは日本語ラップ界隈の汚点的な扱いだったんですよね. EAST END 出自が, いくらちゃんとしたヒップホップ界隈だったとは言え. いや, 日本語ラップにとってはやっぱ, 当時, 100 万枚売れて, 紅白にも出た, ということで, 金字塔的な作品かもしれませんが, 流行っただけあって, 流行りが過ぎたらちょっとかっこ悪い, みたいなね. しかも前述の「SO.YA.NA」みたいなね, お笑い芸人が真似したりしてね, それも流行が終わったら, まあ, J-POP 的にも恥ずかしいし, ちゃんとしたヒップホップ界隈からも「ちょっとねえ…」的な感じになるし, ていうね.

ていうことについて,「「DA.YO.NE」現象を振り返る: ヒップホップ・シーンにおける功罪」と題して, 2 回に分けて, 「DA.YO.NE」を巡るあれやこれやについて掘り下げていきたいと思います. 1 回目の今回は, ポジティヴに評価していこうと.

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「DA.YO.NE」はしっかり「ヒップホップ」してた

それで,「DA.YO.NE」はナシ, てう, そういう評価があるんですけど, よくよく考えてみると, いま振り返ると, 先ほども言った通り, めちゃくちゃ流行った「DA.YO.NE」, これを「「DA.YO.NE」現象」と仮にここでは呼ぶとして, 「DA.YO.NE」現象は, かなりヒップホップ的な現象だった, と.

どういうことか. まず, EAST END ね, で, それに対して WEST END って (笑). これ, 狙ってたかどうかは知りませんが, ほぼ同時期に問題になっていた, US のヒップホップの東西抗争を彷彿させます.

US ヒップホップの東西抗争は, 2 Pac と Notorious B.I.G. の死, ていう最悪の事件が起こるほどのガチなヤツでした. ですので, EAST END に対する WEST END ていうのが, 東西抗争を彷彿させる, ていうのはかなり不謹慎だと承知しています. ただ, (念のためもう一度言いますが, 狙っているかどうかは分かりませんが, そして仮に偶然だとしても) EAST END に対する WEST END というネーミングセンスは, US のヒップホップを意識させるのに充分なのではないでしょうか.

さらに,「SO.YA.NA」は「DA.YO.NE」のパロディなんですが, これ, 同じインスト (≒ カラオケ) を使用している, ていうことで, ビートジャック的なね (笑) ところもあるんですよね.

ここで適切な例を出すのは難しいんですけど, ヒップホップは, 同じインストで別のラッパーが違うラップをする, ていうのがある. これはヒップホップのゲーム性が色濃く出ている側面で, (適切な例かどうかは分かりませんが (笑)) 最近だと Remy Ma が Nas の「Ether」を使用して, Nicki Minaj へのディス曲「ShETHER」を発表したりしてですね.

EAST END に対する WEST END て, こういうところでもちゃんとヒップホップになってるんですよね.

さらに,「DA.YO.NE」ネタって,「SO.YA.NA」だけではなく, 全国の「ご当地バージョン」として, 北海道弁とか博多弁とかとかで計 6 枚, さらに北京語 ver とインドネシア ver なんかもあったりして, これが超・流行したビートジャックじゃなくてなんなんだ, ていう (笑)



今だと, インターネット・ミームみたいな, そういうのに近いかもしれませんね. ミームの場合は, もっと, 一般人の参加が可視化される, ていう, ネットならではの特徴がありますが.

さらにさらに,「DA.YO.NE」のフックですが,「DA.YO.NE」のインスト以外で使われてたりするんですよね, 例えば加藤茶の「ミヨちゃん」【Amazon】とか. ていうかこの例しか知りませんが.

これも, 同じフックを使用する, ていうのも, ヒップホップではしばしば聴かれる手法なんですよね.

ていうふうに考えると, まあ, 確かに, ガチなヒップホップ界隈からしたら不本意なヒップホップの受容だったかもしれませんが, 1995 年当時,「DA.YO.NE」を中心に, かなりちゃんと日本はヒップホップしてたんじゃないかな, て思います.

でもまあ,「DA.YO.NE」って, ここまでちゃんと現象としてはヒップホップしてたんですけど, ちょっとやっぱりかっこ悪いんですよね. それは「DA.YO.NE」のラップがいまいち, いま聴くと完成度低かったりするからなんですよね. でもそれって, ヒップホップにおける音楽の重要性, 手法が同じでも, 音楽がヒップホップしてないと, けっきょくはヒップホップとは言いにくい, ていうことを表しているのではないでしょうか.

と, いうことで, 今回は「DA.YO.NE」現象を, 思っている以上に割とちゃんとヒップホップしていたんじゃないの!? ていう視点から振り返りました. 本当は 1 記事で終わらそうと思ってたんですけど, 長くなりそうなので 2 回に分けて, 2 回目は,「DA.YO.NE」現象がもたらした, 日本のライトな音楽リスナーへの影響の負の面をテーマにしたいと思います.


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