2017 年冬アニメで最注目アニメと言えば,『けものフレンズ』でしょう. なんか闇が深そうな世界設定と, アニマル姿の女の子たちのゆるすぎるちょっぴりな冒険というギャップが魅力的で, 視聴するたび, すごーい! しか言えないフレンズになっていっている自分がいます.
『けものフレンズ』, ハマってる人は本当にハマってて,「すごーい!」以外の感情を失ってるオタクがほとんどだと思うんですが, アニメ本編のみならず, オープニング楽曲「ようこそジャパリパークへ」もすごーい!
楽曲情報
- タイトル: ようこそジャパリパークへ
- アーティスト: どうぶつビスケッツ × PPP
- リリース: 2 月 8 日
すでに CD が発売されていてフルで聴ける状況ではあるのですが, 初めて聴いたあの感動を大切にするために, あえてテレビサイズでの「ようこそジャパリパークへ」の魅力をお伝えしたいと思います.
「ようこそジャパリパークへ」の魅力は, 親しみ易いメロディーと, 一筋縄にはいかない展開です.
短いホーン系のイントロにつづき, 少しずつ駆け上がる, 聴き取りやすい「サビ」から始まる「ようこそジャパリパークへ」. A メロ, B メロ, サビといった各「パート」毎の歌のメロディーは, どれも覚えやすいので, 捉えようによっては退屈に思えてしまいます. しかし, それぞれのパートが比較的短くかつ, 展開のテンポが調子良いので, 退屈することはありません (もちろん, 単純なメロディーとは対照的な, かなりこだわりのあるアレンジも退屈させない要因です).
というか退屈するどころか, 親しみやすいメロディーがしっかり短い「かたまり」として次々と展開されていくので, 飽きることなく, いや, ちょっとだけ忙しく楽しむことができます.
その展開, 堅苦しく言えば「楽式」なんですが, これがけっこう面白い. サビ → A メロ → B メロ → サビ, と展開されていくのですが, そこまではありがちと言えばありがち. ああ, ここからサビにいくのだなあ, と, 読めてしまう楽曲です. しかし, テレビアニメの OP 尺的には, サビまでいくのがあまりに時間的に早い. となると, この 2 回目のサビのあとに大サビがあるのが定石なんです, が.
「ようこそジャパリパークへ」は, 曲中で最も単純なメロディーで構成されている大サビの前にもう 1 度, A メロでも B メロでもない, けど C メロと言っては言い過ぎな, 「大サビのための B メロ」が挿入されています.
まあ, C メロ, て言ってもいいんですけど, たぶんこれ, フルで聴いたら, C メロは C メロでまた別にあるはずなんですよね (なかったらごめんなさい).
それで, この, 「大サビのための本来の B メロではない B メロ」, この部分だけ, テレビサイズの「ようこそジャパリパークへ」のなかで唯一, 反復的な要素がない. この部分まではけっこう, 反復的なメロディーなので, 展開の早さとアレンジの力で飽きさせない工夫がされているんですが, ここだけ違う. 言わば流れてる. この, 唯一流れている箇所から, 大サビの単純な反復的なメロディーへの移行が, 本当にかわいい.
ちなみにこの, 大サビの前のメロディ, JUDY AND MARY「クラシック」の B メロのサビとほとんど同じで, ていうのもいいですね. あの名曲を思い出させてくれて.
と, 要するに「ようこそジャパリパークへ」は, 親しみやすいメロディーを素早いかつ意外性のある展開でつぎつぎと繰り出すことで (もちろん, アレンジの力もありますが) 飽きさせない, なんだかゆるいのかゆるくないのかよくわからない, という, アニメ『けものフレンズ』の作風にぴったりな楽曲.
本当にいい, ていうか中毒性がある, ていうかすごーい! アニメ本編と同じく, かわいく, 幸せな気分になれる! オススメ!