8 月 31 日は, 多くのボーカロイドユーザーにとってとても特別な日で, というのもボカロ・ブームの火付け役になった初音ミクが今から 10 年前の 2007 年のこの日に発売されたから. もう 10 年になるんですね〜. ほんのこの前に発売されて, ブームが来て, ていう印象なので, なんだかすごく早く感じてしまいます.
自分もボカロ・ユーザーとして, 10 周年に当たる今日, 8 月 31 日に合わせて何か音楽作品を発表したいと計画していました. 当初の予定としては, 2 年前, いやもう 3 年前になるのか, から構想している, 初音ミクによるミックステープ『みくすて!』をリリースする予定だったんですけど, 例によって例のごとく間に合いませんでした.
が, 新曲はできました.
Why to VOCALOIDRAP
タイトルは「Why to VOCALOIDRAP」.
初音ミクを初めて購入して以来, ほぼ一貫してボーカロイドによるラップに取り組んでいまして,
ラップだったら「ミックステープ」だろう, と思いつき, のらりくらりと楽曲を制作し続けてきました. けど, なかなか思うように進まなくて, 想定以上に時間がかかってしまっています. でも, もうあと 2 曲, 簡単なのが仕上がれば, ほぼ構想通りの作品ができるので, なんとか『みくすて!』は完成しそうです. どの楽曲も, だいたい 2 年くらい前にはほとんど歌詞を書き上げていて, 歌詞の内容はその 2 年前のボカロの状況, ヒップホップの状況についてですので, いまの状況からみると古臭いのは否めませんが, その辺は仕方ないかな, と.
なぜボーカロイドによるラップにこだわっているのか
今回の「Why to VOCALOIDRAP」は,「なんでボーカロイドのラップにこだわって制作しているか」「ボーカロイドによるラップの面白さ」が歌詞のテーマです. 主なサンプリングソースは, Dennis Coffey「7 th Galaxy」. このサンプリングソースを選んだ理由は, 全くの直感で,「7 th Galaxy」に合わせてボーカロイドがラップしたら楽しいだろう, ていう程度です.
「Why to VOCALOIDRAP」では, 3 タイプの初音ミクがそれぞれ異なるフロウでラップしています. しかも, 以前公開した「PASS THE MIKU」とは違い, いわゆる「掛け合い」ラップ. ラップだけではなく, セリフやシャウトなども入れています.
また, フックは, いわゆるサビのようなメロディーにせず, あくまでフック, つまり, 印象深い言葉をラップにするよう心がけました. その際に重要なのは, 3 タイプの初音ミクに, ユニゾンっぽく同時に発声させることです. まったく同じフレーズ, リズムだと, 分かりやすくユニゾンっぽい同時発声には聴こえないので, メロディやリズムを微妙に調整しています.
そんなことをしているうちに, 最終的にボカロエディタには, エディタ内で最大に利用できるボーカロイドの数 = 16 人の初音ミクが並ぶことになりました.
それで, 大変だった, そして反省するべき点は, ミキシング.
ミキシング, マスタリングは正直失敗・・・
反省点は, 最終的なマスタリング終了後にクリッピングを生じさせてしまったこと. おそらく, ミキシングの段階でクリッピングを起こしていたんですが, それに気付きませんでした. いやー, しかし, ミキシング, マスタリングは本当にまだまだよく分かりません. 一度, ミキシング, マスタリングを集中的に練習する, ていうのをしないとダメですね.
ニコ動では聴けない, 本格的なボーカロイド・ラップ作品
失敗してしまったところはありますが, いまのニコ動の「ボカロラップ」や「VOCARAP」タグにはないような, かなりヒップホップなボーカロイド・ラップ作品に仕上がったと自負しています. ぜひお聞きください!