この世のあらゆる「音」を加工して音楽化するサンプラーと、自動演奏プログラムを組めるシーケンサー。MPC Live 2 はこのサンプラーとシーケンサー、両方の特徴を備えた音楽機材で、楽曲制作 = ビートメイクからライブ演奏 = フィンガードラムまで、その用途は幅広い。
ただ、初心者には少しとっつきにくいのも事実。
実際は、「詳しい人」に少し教われば、誰でも簡単に扱えるのですが、そもそも詳しい人が周りにいなかったり、独学しようにもマニュアルの日本語がナゾだったりで、初心者泣かせの一面があるのは否めません。
ただ、くどいようですが、基本的な使い方はそこまで難しくないです。サンプラーとしてすごく直感的で、シーケンサーとしてはすごくシンプルです。
もちろん、難しく使おうと思えば、いくらでも難しい設定はできます。
設定の難しさでいうと、その代表例が Q-LINK ではないでしょうか。
2023 年 4 月現在、最新ファームウェア 2.11 では、Q-LINK ノブ を触りさえすれば、タッチパネル上にその機能が表示されるようになりましたが、それ以前はそんな便利機能はありませんでした。以前のファームウェアでは、ただ回してみて何も変化が起きないからよく分かんないからそのまま放置、昨日がわかっても、覚え切れないからやっぱり放置、何だったら MPC の中でも最も謎の部分というのが、初心者 MPC オーナーの多くの共通認識だったのではないでしょうか。
ファームウェアのアップデートでこういった謎性は少し改善されましたが、それでも設定方法がよく分からず、便利さの恩恵と言えば再生ヘッドを早送り・巻き戻しするぐらいしか体感できていないといったような MPC ユーザーは、初心者を脱したと自認する人でも少なくないはずです。
かく言う私もその一人でした。サンプリング、チョップ、パッドへのアサインといったサンプラーとしての一通りの機能を習得し、Badパフォームモードやーステップシーケンサーモード、アルペジエーターなどを使いこなせるようになっても、Q-LINK の設定だけは、長らく意味不明でした。
そういった場合役立つのが YouTube など動画投稿サイトで、ていうか YouTube なのですが、私も、身近に MPC に詳しい人がおらず、重厚な説明書を読解するオツムもなかったので、YouTube にアップされている解説動画をたくさん観て、サンプリングの方法であるとか、フィンガードラムの考え方などを学びました。
が、Q-LINK については、ほとんど解説がありませんでした。特に日本語の場合。
Q-LINK でエフェクトをリアルタイムで操作し、フィンガードラムに効果的に取り入れるといった演奏動画を観ながら、どうやって設定するのかあれやこれやと考えていたのですが、一向に分かりませんでした。
唯一、Q-LINK でテープストップの操作を設定する解説動画あり、日本語で。あとは英語の解説動画を 2、3 参考にした結果、何とか Q-LINK の設定方法を理解しました。
そして、Q-LINK ノブを使って、リアルタイムでエフェクトを操作する方法も習得しました。
その方法を、まだ Q-LINK の使い方を把握しきれていない MPC オーナーに共有したいと思い、今回、YouTube へ公開しました。
この動画を観ると、Q-LINK でできることの概要、そして Q-LINK でエフェクトをそうする方法がきっと分かるはずです。
「Q-LINK の設定方法 (MPC Live 2): エフェクトのリアルタイム操作」が、一人でも多くの MPC オーナーのお役に立てることを願ってやみません。
ぜひご覧ください。